ミャンマー語ニュース翻訳ブログ

2021年2月1日のクーデタにより軍政支配が再び始まったミャンマーについて、現地語ニュースやSNSなどでの投稿を日本語で紹介していきます。現地の人たちや現地メディアが何をどう伝えているのか、少しでも多くの人に伝わることを願っています。(ブログ管理者はミャンマーの歴史・マイノリティの人びとについて大学で教えたり研究したりしています。)

軍政、国家反逆罪・名誉毀損罪の条項改正[エーヤーワディ記事より]

2021.2.16

 

刑法の国家反逆罪および国家に対する名誉毀損罪に関する条項を改正すると、軍政および国家行政評議会議長ミンアウンフライン国軍最高司令官が情報局経由で発表した。

国家反逆罪・名誉毀損罪の条項である第121条、505条に含まれる条項を改正するとし、主な改正内容はミンアウンフライン最高司令官と国軍、兵士たちを擁護している点である。

 

法律専門家のサインアウンミンウ―氏は、「刑法を改正するのには、おおきな危険があります。刑法という我々の基本的法律(Mother Law)でさえ、彼ら(*国軍)に基づかなければならないのです。このように改正することはできません。この法律を認めるかどうかということも、あり得ないことです。彼のために利用しているだけです。承認するならば、国民の支持と調和を土台にして行われなければなりません。現在、彼ら自身で書いたということは、法律ではないのです。」と述べる。

軍政評議会から出された刑法改正の発表令または改正法案の明確な内容はわからないが、憲法内の法令を改正する場合は段階的に行わなければならないと定められており、ミンアウンフライン最高司令官の行動は憲法に反しているものであるとサインアウンミンウー氏はいう。

法律を改正するならば、法案をまず起草し、実際に改正を行うかどうか国民と協議し、その後法案を議会において議論し、改正について議会の承認を得てから、大統領の署名・承認と、一つずつ行う必要があると同氏は述べた。

 

刑法の第121条の基本規定では、憲法に基づいて組閣された連邦政府を武器であれ叛乱であれ破壊することは、死刑を宣告するに値する国家への裏切り・謀反である、と定めている。

ミンアウンフライン最高司令官は、連邦政府憲法に則らず武器で以て破壊するなら死刑宣告に値する国家への裏切り・反逆にあたるという点を改正したいのだ。

 

連邦政府を武力で崩壊させたため国家反逆罪に値すると法曹界では言われており、連邦議会代表委員会が同条項を含むいくつかの条項によってミンアウンフライン最高司令官を告訴するために準備していた矢先、軍評議会は刑法の条項を改正するとした。

サインアウンミンウー氏は、「2008年に起草されたものは、軍政時代から引き続いて彼らを告訴できないように書かれています。将来に組織された評議会であれ、政府であれ、再告訴できるということに彼らは注意を払っていない。どのように改正しても、何を改正してもです。(将来に)もう一度告訴することはできます。」と説明した。

 

その他、刑法第124条第一項では、連邦政府を憎み尊重しない行動を起こした場合、または愛国心に背くよう扇動した場合、罰金に加え3年の懲役から終身死刑に処される、と定められている。ミンアウンフライン最高司令官は、改正では、7年から20年の刑罰に処することになると述べた。

第124条第3項および4項で規定されている内容も、連邦政府の諸般の活動を崩壊させるように、扇動・喚起・支持・活動などを行う団体や集団に参加し関与した場合、最低で3年、最長10年ほどの懲役に処する他、罰金も科されるというものだ。

ミンアウンフライン最高司令官は、第124条1項のなかで、国軍と法の支配を実践する諸団体が国家の安定を維持している折、それを崩壊させようと妨害を行った場合、罰金とともに10年以上20年以下の懲役に科すようにと改正する。

 

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