本ブログについて
「ミャンマー現地語ニュース・フェイスブック翻訳ブログ」を訪れていただき、ありがとうございます。
このブログでは、現在軍政下にあり反政府デモが継続して行われている東南アジアの一国ミャンマーについて、現地語ニュースを日本語で紹介していきます。
このエントリーは、なぜこのブログを始めようと決めたのか、何を最終的な目的としているのかなどについて、少しだけ説明をしておきたいと思います。
ブログ開設の動機
上記で既にブログの目的を書いているので明らかですが、
このブログを開設しようと考えたのは、2021年2月1日に軍事クーデタがおき、現在においても(執筆は2月15日)着々と軍政化がすすんでいるミャンマーの状況をみて、何かせずにはいられなくなったためです。
管理者は、10年前から研究者としてミャンマーに関わるようになりました。当時は大学院生でこの国に関する知識は乏しく、現地語もままならない有様でした。
それから10年の間に、調査のために何度もミャンマーを訪れ、2年間の留学経験もするうちに、現地での友人・知人・お世話になっている先生などたくさんの知り合いができました。2015年にアウンサンスーチー率いるNLD政権が誕生してからは、ものすごい勢いで変化するこの国の躍動を肌で感じてきました。
そんななか起きた2021年のクーデタ。
1988年や2007年の市民への発砲・銃撃を思い出して心配する外国人(=私)の動揺をよそに、ヤンゴンの知り合いたちはクーデタ当日から市民的不服従運動を展開し、後に本格化した抗議デモにも積極的に乗り出しています。
ネット社会であることやSNSのネットワークを活用して、自分たちの国の未来を守るんだ!とあの手この手で軍政や国際社会に対して訴えを続けています。
フェイスブック上で途切れることなく流れてくる彼らの叫びとその意志の強さを目の当たりにして、ミャンマーに携わる者として何ができるかを考えるようになりました。
とはいえ、メディアでは既にミャンマーの政治史を専門とする研究者が登壇し、詳しい解説をしています。
新聞記者やジャーナリストではない自分が、速報を打つことに貢献できるとも思えません。
今は現地に暮らしていないので、「現地からの生の声」を随時お届けできるわけでもありません。
自分の能力を使ってできることって何?と考えたとき、毎日目にするSNSの投稿や現地語ニュースの内容を日本語で伝えること、翻訳することを思いつきました。
ミャンマーの人びとにお世話になっており、またミャンマーについて教鞭を取る者として、まずこの国で何が起きているのかを日本語で伝えることは大事だと感じました。
このブログでニュース翻訳する意味
ミャンマー語は決してよく知られた外国語ではありません。
他の東南アジアの国々、例えばタイやインドネシアの方が現地語(タイ語やインドネシア語)をできる日本人は多いのではないかと思います。
一方、ミャンマー国内では言論活動は活発で現地メディアも全国紙・地方紙含めたくさん出版されています。
メジャーなものはミャンマー語版の他に英語版も発行していて、英語が達者な人はその情報にアクセスできます。それらはオンラインでいつでも読むことが可能です。
でも、実際問題、大多数の日本人は英語でニュース記事なんて読まないと思うのです。ましてや、海外の国についてのニュースとなれば、この情報多寡の社会でわざわざ英語を読む人はいないでしょう。
これは至極当然なことです。
ですが、もし、日本語でアクセスできる情報が少しでも増えるならどうでしょう。
ミャンマーで何が起きているのかを知り、人びとの暮らしがどうなっているのか考えをめぐらしてくれる人が、一人でも増えるかもしれません。
軍政支配がどれだけ続くのか、いつどのように終焉するか全く見通しがつかないなか、現地の情報を積み重ねていき、発信し続けていくことで、ミャンマーの民主化を少しでも支援していきたいという思いがこのブログの背景にあります。
幸いなことに、管理者はミャンマー語に素養があり、ニュースやSNS投稿ポストなどの内容を理解することができます。
このブログでは、市井の人たちや現地の状況についての情報や、彼ら自身から発信される内容を、できるだけピックアップしていきたいと思います。
基本的には、翻訳記事のみを掲載していく形で書いていこうと思いますが、たまには解説や自分の意見も書こうかな。
一個人にできることは限られていて、どれだけの更新をどのくらいのペースで継続できるかもわかりませんが、細く(たまには図太く)長く、更新をしていきたいなと思います。